マッツのPodcastまとめ(2017/6時点)


iTunesのPodcastにもいくつかマッツのインタビューなどがあります。
無料なのでiTunes使ってる方は探して聴いて/見てみてね。
いくつか私が視聴したものの和訳をここに置いておきます。
全文書き起こしは無理なので概要を。。

※途中までTwitterの連投で乗り切ろうとしてたので(途中で諦めた)それを貼ってます。


●(音だけ)The Empire Film Podcast (2016/10/28)
EMPIRE誌のPodcastのようです。内容は主にドクター・ストレンジについて。マッツが出て来るのは18:00辺りから33:00過ぎまで。

ここあとで呟いたけど”Scott”さんが正。日本語Wikiはこちら

「共演者たちは」とかの言い方じゃなくて「ゼロッツのみんな」っていう言い方なのが、仲間意識感じられて嬉しかった。


●(動画)Meet the Filmmaker (2013/7/12)
Apple Storeでのイベントとして「偽りなき者(The Hunt)」の監督Thomas Vinterbergさんとマッツが呼ばれた時のもの。マッツの魅力もりもりで最高です(*´Д`)色んなとこで客席から歓声がw
下記は多分動画と対応させながら読んだ方が面白いと思います。

以下Tweetじゃなくてここに直接書く。内容が一部放映された後から。
インタビュアーさんはIで省略。全部きちんと訳そうとしたら大変だったから和訳は適当にしてます。

I「スタントは使ってないんですね」
マッツ「使ってないよ。そのシーンはそんなに長くなかったし…やり遂げたよ」
で客席ちらっとみて笑顔。かわーーー!!!!!そしてその後すぐ真面目になるところもいいよね。。大人だよね。。

マッツ「彼は孤立していて、文明的なやり方で抵抗している。でも彼の欠点は、止まれない男であるところだ。彼は主張はするけど、そのコミュニティに属している。そして誰も彼を止められもしない。でもそれが彼のやり方で。それじゃ勝てっこない」

I「何テイクぐらいするんですか?疲れるまで?」
マッツ「うーん……僕は1テイク[だけ]で幸せなんだけどな」
監督「僕は何回か撮るのが好きだよ」
マッツ「”こうしたほうがいいよ”とかあるから実際は10か12とかかな」

I「血は本物ですか?」
マッツ「あれ本物だったの?笑」
監督「笑」
マッツ「いやフェイクだよ」
本物の血を渡されてたら恐怖だなww

I「このコミュニティは見た目はフレンドリーで良いもののように見えますが、なぜそのような設定にしたのですか?」
監督「見る人にとって好ましいものにしたかった。そこから壊れていく様子を見せたかった」*
マッツ「そして彼は銀行強盗で追及されてるわけじゃない。もしそうだったらあの肉屋は肩を叩いて”ビール奢ってくれよ”って言う」
I「そしてあなたは彼に買ってあげる」
マッツ「多分ね」
*ここ監督最後の方ヒッピーのコミューンの話してるんだけど「僕はヒッピーのコミューンでgenital(性器)に囲まれて育った」って言ってる?ほんと?聞き間違い?ヒッピーって裸族なの?

マッツ「さっきも言ったように彼は文明的な方法で抵抗するけど、人々は、あの肉屋は、100%僕が犯罪者だと信じている。……なんでだろうね、人は信じるものを信じる。そして人々が理性を遮断して感情だけになってしまうようなとても壊れやすいものの話になると、コミュニティは住みやすい場所ではなくなる。そしてみんな何でそんな反応をしてしまうのか分かってる」

I「その少女はどの程度理解して演じていたのでしょうか」
監督「セクシャルな部分以外は全て教えて演じてもらったよ。演技はゲームのようなもので、彼女は素晴らしい俳優だったから楽しんでくれていた」
I「幼い俳優と重いシーンも演じられたわけですが、彼女にトラウマを与えないように心配して等で制限を感じて演じていましたか?」
マッツ「いや、全然。僕も監督と同じくらい長い時間彼女と過ごして、友達か父親のような関係でいたから、彼女は僕の側にいることを安心してくれていた。彼女は演じると言うよりも反応する[react]ことに長けていて、だから僕が何かすると何か自然な反応をしてくれる感じで、とてもやりやすかった」

I「脚本執筆の過程はどんなものでしたか?」
監督「色んな人や俳優たちの意見を取り入れてより良いものへと書き換えていった。ロジカルなものからもっと人間的なものへと」
マッツ「そしてその脚本を試すのにいいのは、47歳の俳優に脚本を読ませることだ。60ページ目で泣かせることができたらそれはいい脚本。この脚本は本当に素晴らしかった」
I「では映画館に行って最初の1時間は待たないといけないんですね」
マッツ「そのつもり」
マッツ脚本読んで泣いたってズキュ―(*´д`*)―ン

3回目の一部上映後。
I「撮影現場のムードはいかがでしたか?」
監督「”ムード”??ムードは良かったよ。悪い映画ができるのが”悪い”ムードだ。素晴らしい俳優に素晴らしい子役もいていいムードだった」
I「マッツ、他の作品と比べて仕事しやすさはいかがでしたか。脚本の60ページ目で泣くようなことは起きましたか」
マッツ「えぇ。実際は63ページ目なんだけどね。トーマスが言ったように、どんなに重い物語で感情的にも堪える作品であったとしても、それは気持ちのいいものなんだ。それは50分とかの重い話で、僕たちはずっとその世界に浸っていたわけだけど、僕たちはそれは気にしない、正しい場所にいるって分かってる」

I「ハンニバルでは観客が既に知っているアンソニー・ホプキンスの役につながる役を演じられたわけですが、観客が既に知っている役を演じることの難しさはありましたか?」
マッツ「もちろん最初は戸惑った。アンソニー・ホプキンスが完璧に演じた役をするなんて自殺行為だ。でもBryan Fullerが3時間かけて説得してきて。確か19話まで説明してたかな。かなり熱心だったんだ。それはハンニバルの前の話で、つまりレクターはある程度は普通っぽくならないといけなかった。友達を作ったり、親しみやすかったり、と。過去の映画とは別の命を吹き込む機会があって、それが面白い挑戦だと思ったから引き受けた。アンソニー・ホプキンスの役そのままを引き受けてたなら、僕は大馬鹿者だよ」

I「TVシリーズと映画作品、仕事するにあたって何が違いますか」
マッツ「特には。スピードとかかな。でもまぁ2ヶ月以上ずっと仕事があるというのはいいことだよ」
あぁ〜。フリーランスしたことある人ならこれ実感として分かるはず。高額の単発の仕事よりそこそこの値段の長期の仕事の方がありがたいよね…。

I「監督はどうですか」
監督「映画だと、作り上げたファミリー、仲間という祝福と2ヶ月経ったらすぐにお別れとなってしまって寂しく[pity]思う。この『偽りなき者』もだけど、もっと長く続けて話を進めていきたいといつも思ってる」

I「あなたはダークな物語を撮られますがーーすみません、もうちょっとこれについて話さないといけなくて。これ質問しないといけないんです。永遠の呪いではないのでご容赦くださいーー今までいろんな人がいろんな実験的な映画の撮り方を試してきましたが、現在のデジタルムービーというものは全く新しい別のものです。あなたは今までのあなたのやり方で撮っていきたいと思っていますか?それとも?」
監督「ダークな作品というのは1980年代に遡ってーーみんなが生まれる前だろうけど」
観客「そんなことない」
監督「そう?まぁただの冗談だよ。その頃僕たちは、伝統的な映画製作から革命を起こした。手持ちのカメラで撮って、プロットを何も立てずにーールールを切り裂いて、裸のものを撮ったんだ。大きなリスクを取って、それが成功した。そしてそれがあるとき、革命ではなく流行となり、そして伝統となった。僕も、みんなもまた新しいムーブメントを作らないといけない。でも僕はその当時のことを誇らしく思っている」
I「あなたが新しいムーブメントを起こすことはないのですか?」
監督「それは起こすものではなく、いいタイミング、いい場所で起きるものだ」

I「観客から質問を受け付けましょう」
観客1「ルーカスが可哀想、という視点で私は観たのですが、あなたは観客に他にどのように観てほしいと思われますか?」
マッツ「僕がこの脚本を読んだとき、その脚本は美しいけど胸が張り裂けそうな話だと思うと同時に、フラストレーションを感じた。多分君も同じ理由でここに来た[その質問に至った]んだろうね。僕たちはその怒りをどこにもぶつけることができない。何をすればよかったと言うんだろう。あの少女を殴る?幼稚園の女性を殴る?親友を殴る?その怒りから逃れることは非常に難しい。だって何故彼らがそうしているのか理解できるから。唯一の問題は、彼らが物事をはっきりと見えていないことだ。感情でいっぱいになって。膨らみすぎた感情でいっぱいになってね。この作品の力強い演技、力強い部分と言うのは、トーマス監督とco-writerであるビールがよく考えたものなんだけど、僕たちがしたかったのは、この作品には悪い奴、良い奴というものがいないことだ。僕たちは、ある状況ではコミュニティが問題を解決するのが非常に難しいものだということを知ってほしい」
ここのマッツの真剣さと情熱ほんと好き。見た目だけじゃないんだぞってほんとこれ見せて言いたい。話終わった後の考えてる様子も見てー!

観客2「子供というのは普通は純粋無垢(イノセント)の象徴ですが、この作品では全ての話の元凶ですよね。この子がした偽装、始めてしまったらすぐに止められないところってイノセントなものだと思われますか?」
監督「とてもイノセントだと思う。とてもイノセントな意味で嫉妬し、怒り、先のことを想像できずに嘘をついた。それはとても重要なことだ。もう一つ重要なことがあって、実際のケースでは、そういう子供が大きくなるとそれが実際に起こったことだと思ってしまうことがあった。周りの大人から何度も質問され、いろんな憶測を語られ、母親が泣いており、父親が誰かと喧嘩していて、心理学者に連れて行かれた。これはまったくの幻想で、彼女はその被害者だ。小さいときにいろいろなことを吸収してしまい、大人になってからそれが本当に起こったと思い込んでしまう。これはまた別の侵害(violation)の話で、僕たちはそれもどうにかしないといけない」

観客3「私の質問もトーマス監督へのものです。マッツではないです」
マッツ(帰ろうとして笑いが起きる)
観客3「あなたの作品のSubmarinoは、あなたにとって最も個人的なものだとおっしゃっていますが、それはなぜですか?」
監督「Submarinoというのはこれの前の僕の作品で、君たちみんな見るだろうけどーーまだ観てないよね?数字見て[みんなが見てないと]知ってるんだけど。僕は1980年代にCelebrationという作品を撮った後、僕は一仕事終えた気持ちになって、他の新しいことを始めないといけない気がしたんだ。そしてそれを長い間してて楽しかったんだけど、元の自分、僕の映画の作り方に立ち戻ったんだ。それがそのSubmarinoだった。だからそれは僕にとって個人的なものとなった」

次の観客4さんはめっちゃ訛ってます。どこの国の人だろ…
なのでか知らないけどマッツは耳に手を当ててる。
観客4「2つ質問があります。カジノ・ロワイヤルと何が主に違いましたか?またあなたの視点から見てカンフー・パンダはいかがですか?」
マッツ(カンフーパンダの話のところで満面の笑みに)
I「1つの質問にだけ答えていいですよ」
マッツ「いやいいよ。…えー、カンフーパンダはきっと素晴らしいものだろうと思うよ。僕はまだ見たことないんだけど。カンフーを知ってるパンダでしょ?Coolだよ。カジノ・ロワイヤルについては、すごい経験だったよ。僕は小さな国の出身で、僕たち[監督を見て]はまだそこにいる。それが急に大きなセットの中にいることになって。僕は20人の人たちにおはようと言う必要はなくなったが、500人に言わないといけなくなった。でも僕たちはできるだけ小さな親しいグループを作ろうとしていた。そうすれば演じる人たちが、デンマークでやってるように議論できるからね。ダニエル・クレイグは素晴らしい男だった。彼は大きなプレッシャーの中にいた。新しいボンドだからね。でも彼は集中し続けていて、僕はただその作品の一部になれたことを誇りに思ってるよ」

観客5「あなたはアメリカでかなりダークな役を演じられましたが、それを演じるにあたってどのような気持ちの切り替え[mindset]をされていましたか?演じる過程はどのようなものでしたか?」
マッツ「あるときはその場所にいて、あるときはこの場所[監督を指す]にいるという意味だよね。………んー。ダークな場所にいる役の一部については、僕たちはそこが必ずしもダークな場所だとは見ていない。僕たちはハンニバルの話してるよね。彼はダークな場所に降りて行っているんじゃない、とても明るい場所に向かっている[観客は笑うがマッツは真剣]。彼は僕が今までに演じた中で最も幸せなやつのうちの一人だ。彼は家に帰り、毎日口笛を吹くだろう。だから、彼は明らかにダークな場所に向かっているんじゃないんだ。この作品[偽りなき者]の場合は、僕はそんなに準備は必要じゃなかった。環境が僕をその場所に引き込むんだ。誰かが僕の顔につばを吹きかけて誰も僕と会話したがらない。それに対して準備する必要はない。孤立してることを感じる[のに準備が必要ない]ようなものだ。僕たちは、毎朝僕が来たら必ず僕の顔につばを吹きかけるようにしていた(笑)いや、もちろん嘘だけど。それは、”みんなにとっての想像[imagination for everyone]”みたいなものになるんだ。僕はそこで集中していて、彼らもまだそこにいた。そして僕たちはシーンを始める。この作品の最初では、僕たちはみんな友達だった。脚本がうまく書かれているときには、それがみんなを引き込むんだ。そして準備というものは決まりごとではない。」

観客6「ハンニバルは悪い人ですか?また実際の食事は美味しかったですか?」
マッツ「食事は美味しかったよ。実際は2つのバージョンから選べるんだ。もちろん人肉はない。ベジタリアンならパスタバージョンが選べる。僕はそれを選んだことは一度もない。僕は肉バージョンが大好きだからね。で、それは本当に美味しかった。ハンニバルは、もちろん彼は自分のことをモンスターだとは思ってない。で…うーん…僕は彼のこと好きじゃない感じなんだ。こう言って申し訳ないけど、彼のこと好きじゃないんだ。でも、僕がちょっと後ろに下がって彼のことを見つめて見るなら、彼は”堕天使”の定義そのもの、サタンだ、と僕なら言う。彼はサイコパスじゃない。彼はひどい子供時代を送ったりしていないし、虐待されてたりも、薬物依存の母親がいたりもしない。彼は死の美しさを見ている。生の美しさが死に果てるのを見ている。それは僕たちが生の美しさを見るのとまったく逆の見方だ」

観客7「私はNBC Universalで働いています。うちの会社がいいセンスをしていてとても嬉しい。多くの他の同僚たちも同じ意見です。質問はないのですが、ただあなたにそれを知ってほしくて」
マッツ「それは僕が好きな質問の一つだ」

観客8「私は明日この作品を見に行く予定です」
監督・マッツ(ガッツポーズ)
監督「君の6,000人の親友とだよね?」
観客8「ハンニバルの次期は。インドネシアのみんなもTwitterのみんなも叫んでます(涙声)」
マッツ「それはすごい。みんな今僕が言ってること聞けるの?でもあとで聞けるよ。次期のためにみんながしてくれてることにとても感謝してるよ。ファンの人たちがそれを実現しようと多大な努力をしてることも知ってる。だから僕たちはみんなにビールをおごるよ。あ、もちろん”みんな”がどれくらいの人数かによるけど。僕たちはそれが実現するようにしてくれてることすべてに対してとても感謝してるよ」
観客8「ありがとうございます。いい忘れていたかもしれませんが、ギリシャもです」
マッツ「ギリシャも大好きだよ」
I「(監督に)こんなファンが必要ですよね」
観客9「Jeg elsker dig. 合ってますか?」
マッツ「うん、綺麗。ちゃんとできてるよ。”I love you”という意味なんだ」


長くなった。。カエシリウス関連のカンフーのあれは別のところにまとめます。