マッツの語るカエシリウスの内面が好きなので和訳するよ(ネタバレあり)


今日はもう1個和訳するよ!大盤振る舞いだよ!うれしい悲鳴。。悲鳴あげるの私だけだね…

昨日寝ようとしてたらIGNさんのこの記事見つけて、マッツの語るカエシリウスの気持ちに目から鱗でして「うおお…!マッツそこまでカエシリウスのこと分かって演じてたんだなすごい」と
ほんと役者さんとしても惚れ直したのでこれは和訳しなきゃ!ということでします。

これを書いた翌日である2/14に日本語版がupされました。
答え合わせできちゃうwより自然かつ精確な(?)訳を見たい方はぜひ公式の方をご確認ください。

私、ドクター・ストレンジもローグ・ワンも、マッツとか周りのキャラの背景を想像させるセリフがあまりに少なくて、観客の想像に任せるにしても任せすぎじゃない?ってもやってしてたのでプレリュードのコミック買ったりしてたんですが、このマッツのインタビュー読んでて一部やっともやっとしたのが取れた。

では和訳!いつものように[ ]は私の補足。[ ]内に英語があるのは、和訳に自信がない/英語も伝えたい部分です。


(Source: http://www.ign.com/articles/2017/02/12/mads-mikkelsen-talks-about-making-marvels-doctor-strange)

IGN: ドクター・ストレンジをご覧になった今、あなたが当初想像したものと最終製品とはどう違いましたか?

Mads Mikkelsen: みんなの期待を超えていたと思うよ。緑のスクリーンがたくさんあったから、みんな何が起きているのかはある程度しか想像できなかったという意味でね。僕たちは互いのやりとりで何をしているかを知り、スタントや戦闘シーンで何をしているかを知り、そのシーンが何についてのものかを知り、そしてもちろん自分たちが何をしたかを知るけど、この映画の話のこんな大きな部分[を占めるの]は、ヴィジュアルだ。この作品はこんなグラフィック・ノベル[みたいなもの]だから、僕は本当に「みんなそれをみたときあっけにとられた」と言えるよ。僕たちはその作品がうまくいきますようにと祈っていたけど、それはうまくいく以上のものになったと思う。

IGN: 映画の最後に最後のシーンを撮影したのがどんな感じだったのか教えていただけるでしょうか?それはおそらくMarvel史上最も複雑で美しいセットのひとつでした。時間が逆行しているときのセットはどんな感じだったんでしょうか?

Mikkelsen: それは僕たちにとっても美しいものだった。僕たちは戻ってきてその道を再訪したので、僕たちは実際にその道全体を2回組み立てた。中にいても同様に素晴らしいセットだった。その続き[のシーン]では、たくさんのトリッキーなことが起きていた。まず、僕たちはみんな逆さま、全てが回転していて、時間は逆行し、そして僕たちの一部に対しては時間は順行に戻った。だから、それは物事を追うのに事実かなりトリッキーだった。例えば「あの女性はまだ車の中にいるの?それとも彼女は今そこから放り出される?」とか、そういうことがいっぱい。それについていくために、すべてのことについてアニメ化されたものを見せられたけど、僕たちにとっては頭で理解していくのはとても大変だったよ。でも、それはまた美しくもあって、僕たちは様々なレイヤーで撮影してはすべてまとめていった。いくつかの部分はトリッキーだったから、ときには、逆行している人たちと順行している人たちが[同時に]いた。人はほんとうに逆向きに走ることはできない。それは走ってるように見えない。でも、僕たちは頭を働かせないといけない部分がいくつかあった。

IGN: 色んな意味で、カエシリウスは、自分では自分のために動いているとは思っていないけれど他人はそう思っているという、唯一のMarvelの悪役の一人です。ときには、私たちはある点では彼が正しいということに気付きます。あなたにとってそのキャラクターの最も驚いた一面はなんですか?

Mikkelsen: それは僕にとってはほんとに特に驚くようなことではなかった。僕は脚本を読んだその瞬間に彼についてすべて分かったからね。でも僕が言いたいのは、役者はみんな僕たちのキャラクターが意味を成す理屈を持っていると信じなければならないということ。それを観る群衆に意味が通じれば[もちろん]いいけど、少なくとも、彼自身の心、彼自身の世界[universe]においては意味を成さなければならない。海賊の笑い声をあげて遊びとして子供達を食べるという悪役で満足する時代は終わっていると思うんだ。ゴールがあるべきなんだ。悪役には理屈があって、理由がないといけない。そして彼は正しいんだ。僕が言いたいのは、永遠の命?みんなに痛みも飢えもない人生?惹かれない理由なんかない。そしてなぜ彼女[エンシェント・ワン]だけがそれを手にしているべきなんだろう?それは真っ当な疑問だ。そしてそれが真っ当な疑問であるとき、それが僕たちのヒーローに考える対象を与えもする。それは彼にジレンマを与える。

IGN: 彼はまた、彼の敵の一人を実際に殺した唯一のMarvelの悪役でもあります。彼がエンシェント・ワンを殺したとき、Tildaや他のキャスト達とのあのシーンの撮影はどのような感じでしたか?

Mikkelsen: (笑い)とても最高だったよ。もちろん僕は僕のキャラクターに何が起ころうとしているのか知っていて、だから役者としての僕にとって、上手を取れるのはとてもいい瞬間だった。彼は伝説で、彼女はエンシェント・ワン!でも彼女は不死ではない。そしてそれは、それをする[殺す]ことについて色んな感情が入り乱れることの一つだと思う。彼は邪悪だったから彼女を殺したかったんじゃない。彼女は彼をそんなにまで失望させた。彼が彼女のもとに来たとき、彼は壊れた男だった。そして彼は癒されていき、そして突然、彼女は彼に嘘をつくことで彼をかなり酷く裏切った[let him down]、そして僕はそれが彼を完全に壊してしまったんだと思うんだ。だから、そこ[殺害シーン]にはたくさんの感情が渦巻いてる。彼がやっと、やっと彼女を捕まえたら、それは愛憎関係なんだ。[It’s a love-hate relationship, once he finally, finally gets her.公式の方はgetを”理解したら”と訳していました。どちらが正しいかはマッツに聞かないと分からないw]

IGN: 我々はMarvelは映画後にそのキャラクター達でさらに何かすることに消極的ではないと知っていて、コミックで魔術師時代のカエシリウスを垣間見ることができました。あなたはこのキャラクターに戻って来て、その時代を彼と共にもっと探検したりしたいと思いますか?

Mikkelsen: えぇ。誰もがいつでも戻れるし[コミックで]、それらのキャラクターの話を見るのはいつも面白いことだ。そして、うん、僕は戻ってそれをしてもいいよ。でもみんなの生い立ちは8時間とかになるだろうから「ドクター・ストレンジ」映画ではできないのも確かだ。でももしそれをするチャンスがあれば、楽しいだろう。でも役者にとっては、それは大事なチェックリスト的なものではないよ。僕たちはその物語が何であるかを知っていて、僕たちはそれについて話し合った。でもその物語が始まった瞬間から、そこから離れて、そしてその時からその責任を自分たち自身で抱えていかないといけないんだ。


最後の部分は「撮影中は色々話し合ったりしたから語られてない設定とかもあるけど、一旦公開されたからにはそこはもう誰にも言わない責任がある」って意味合いかと思われます。

カエシリウスの心についてのマッツの発言読んでると泣けてくる。
苦しんでるカエシリウスの心の一番近くまで行ってるのも、そこまで深く関わって演じてるのも、そこまで深いからエンシェント・ワンの質問に対してあぁいう態度になるのも。
俳優さんってこれくらい普通なの?マッツが特別?

コミック読んでもスッキリしなかったのが、マッツの言葉でなんか少しスッキリしました。