『I am Dina』の悪役だけど嫌いきれないマッツ


マッツの過去作品である『I am Dina』のDVDを購入し視聴したので内容や感想、買い方などまとめておきます。マッツファンとしては感情の起伏がなかなかすごいことになる作品でした。個人的に好き。今まで見たマッツの演技の中で一番好きかもしれない。


以下、最下部の「■ネタバレ感想」以外はネタバレなしのつもりです。


■作品概要
幼い頃に自分の過失のせいで母を殺してしまった女性Dina(ディーナ)の話。音楽と出会い、別れ、結婚し、自分の力や地位を使うことを覚え強く生きていくが、事あるごとに亡き母の姿や断末魔がDinaを苛んでいた。そんななか、過去の自分と同じような事件を自分の子供が起こしてしまい心が苛まれそうになったとき、ある男性が現れ、、。

 
■感想
・作品全体について
Dinaのもつ本質的な苦悩と、Dinaの前に現れては消えていく光が過不足なくしっかりと描かれた良作でした。また、音楽も素晴らしかった。音楽も作品中に重要な位置を占めているものの、それが主張しすぎることはなく、そのバランス感覚も良かったと思う。信じられるものを求め寄りかかりたくなる気持ち、でもある日それが消えさる現実の空虚さ。思い出や叶わなかった夢を引きずりながら自分の足だけで生き、それでも次の光が見えたら信じたくなる。Dina自身多くは語らないのに映像だけでそういった感覚が伝わってきた。

・マッツについて
マッツの演技すごかったです。最初は「ただのチャラ男か〜」と思っていたのですが、その後の展開で「ざまぁ」と初めて思うに至り、その後が本当に圧巻。最後の最後で、マッツがなぜこの役を引き受けたのか分かりました。うぅ。

 
■買い方
*リージョンフリープレーヤーをお持ちでない方は購入しても見れません。
『I Am Dina』は色々なバージョンが発売されています。どれも音声は英語ですが、字幕や特典内容が異なります。私は特典が豊富なノルウェー版を購入しました。Amazonなので普通に登録して注文すれば買えます。
ノルウェー版の特典はBTS、キャスト・監督インタビュー、トレイラー、ティーザー、International版エンディングなどがありました。個人的にInt’l版のエンディングが見れたのは良かったです。編集次第で意味がほんと変わるなぁと驚きながら見ていました。でもこのInt’l版よりノルウェー版の方が良いように思う…Int’l版の方が幸せな気もしますが、でもね。他の版にはノルウェー版エンディングあるか確認した方がいいかも。
BTSには坊主頭にサングラス、シックなスリーピーススーツでサッカーに興じるマッツがいて最高です。最高です。最高です!!インタビューではマッツは役について答えています。詳細は下記ネタバレにて。

 
■ネタバレ感想
以下がっつりネタバレ書くのでご注意ください。

・マッツが立ちションした。

・マッツがレイプした(あ、期待される方には残念でしょうが、そのもののシーンはありません)。その後Dinaに追い詰められていくシーンはほんと心の底から「ざまぁ」と思いました。マッツの役でそう思えたのは初めてで、それこそ演技の素晴らしさがそう思わせてるんだと思うとすごいなと改めて思いました。

・あの緊迫のシーンは本当にすごかった。一度「ざまぁ」とは思ったけど、あそこまで追い詰められて爆発しそうなマッツは見ててもうなんとも言えない気持ちになって、ほんと目を伏せるしかなかった。悪役ではあるものの、悪い奴ではあるものの、ずっと育んでいた夢を奪われて、自業自得ながらも追い詰められてひどく苦しんでいる人間を見るのは苦しかった。
そのシーンを見て、マッツがなんでこの役を引き受けたか分かった気がした。マッツが常日頃から言ってる(ここら辺)「悪役にもどこかしら好きになれる点、自分と似通っている点がある」「悪役に理屈が通っているのが好き」が感じられた。安直に叩いて問題ないような、浅い悪役じゃなかったのです。マッツの演技、ほんと素晴らしかった。

・特典のマッツのインタビューでは、マッツはその役を「Loveをhateに変えてしまうような男」だと言ってた。うんそうだね。。

・父親の脚の壊死臭に「僕は臭わないなぁ」と生ハム切り取りながら食べてるマッツ、っょぃ。

・特典のBTSの坊主頭サングラススーツサッカーマッツ良かった…。めっちゃ強面イケメン状態なのにサッカー…かわいい…。イケメンが可愛いって最高じゃないですか??

・Dinaの息子が火事を起こしたとき、過去の出来事と同じになりそうで苦しい気持ちになっている中、Zhukovskyが現れて助けていってくれて、それが過去の出来事を塗り替えてくれるかのように感じられすがりたくなる気持ちよく分かった。。そりゃ運命感じるわ。誤解するわ。うぅDina幸せになれ。。

・特典のInternational版のエンディングはスウェーデン国外向けのエンディングのようで、あぁだからよりまだ救いがありそうなものなのかなと納得しました。個人的には、半端なハッピーエンドよりも、モヤモヤを断ち切って一人で立ち上がっていくだろうノルウェー版のエンディングの方が好きだったけど。

・大したことじゃないけどZhukovskyさんの英語が確かにロシア語訛り入っててrの巻きかた半端なくておおーと思いました。

・マッツまた悪役だし最後に死んでるやーん!


以上。