『Nu』の混迷マッツ(2019/2)


マッツとミカエル・パーシュブラントのキスシーンが有名な『Nu』について概要や感想をまとめます。ほぼ無声映画で解釈が難しいかなと思っていたのですが、デンマーク映画を支援する政府機関がsynopsisを上げていたので、恐らくそれが一番信頼できそうなので和訳してます。

YouTubeに違法upされているので見たことある人もいるかと思いますが、作品は『Vildspor』のDVDに特典として収録されています。Vildsporと同じSimon Stahoさん監督作品なのです。

以下、最下部の「■ネタバレ感想」以外はネタバレなしのつもりです。


■作品概要
*モノクロのほぼ無声作品なので正確な解釈は難しいですが、デンマークの映画製作を支援する政府機関Det Danske Filminstitutに概要の記載があったのでここに和訳しておきます。[ ]は私の補足です。この和訳で知った内容を使う際は必ずソースを明記してください。

『Nu』は1960年に出会った男性と女性についてのものだ。彼らは、そうしないといけなかったから結婚した。しかしその結婚の夜、それはうまくいかなかった。彼らはお互いにどうしたらいいのか知らなかった。性的にも。感情的にも。その男は見知らぬ男に出会う。彼は何をすべきか、彼[マッツかミカエルか不明]のセクシュアリティが何かを知っている。その2人の男たちの間には愛情関係があった。しかし、そこには一つの障害があった。その女性だ。そして彼女は、彼女の袖のうちに見えないカードを隠し持っていた。彼女はそのカードを切るのか?彼女は切る。何が起こるのか?誰も知らない。Nu[今]よりも前には!

IMDbにもSynopsisはあるのですがそれは実は一個人が書いている内容なのでそれよりも上記の方があてになるかと思います。

 
■感想
物語の内容自体については、このご時世でもう新しく感じないせいかそこまで惹かれはしなかったのですが、例えばマッツの女性に対する触り方と男性に対する触り方がそっくりで、そういう動きなどがよくよく計算されているんだろうなと分析的に見るのが楽しい作品でした。

 
■買い方
*リージョンフリープレーヤーをお持ちでない方は購入しても見れません。
米英のAmazonやebayでの出品を待つしかないかと思います。デンマーク語でやり取りできる方は中古品売買サイトで買うのがおすすめ。

 
■ネタバレ感想
個人的にこの作品での「水」は死を意味するのかなと思いました。女性が湖に入っていくのは死ぬぞと脅しているように見えるし、マッツが一人でさまよって水の中に入っていくのは思いつめているのを暗示しているよう。赤ちゃんがバスタブで、はそのまんま「死」で。
女性が赤ちゃんを殺したのはマッツを幸せにさせないためなのかな?マッツのせいで精神を病んだみたいな扱いになるということ?女性も大してマッツのこと愛しているようには見えなかったんだけど、そんな男でも自分を一人にして勝手に幸せになるよりは貶めたくなるものかな。


以上。